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黄昏時に思い出したこと その2

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アイドルの彼女の言葉は、私の中を通り抜けたまま
受験勉強が激化してゆきます。

進学クラスに2人は所属していて(クラスは別で国公立進学コース)
順位も高く優秀な彼女に対し私は実力テストで一桁を取ったり、20番目ぐらいに落ちたりと安定せず
それは勉強よりも空手の試合やその為の強化訓練を優先するのが原因であることは分かっていましたが
勉強だけで知的で幼稚な会話をする級友やクラスの陰気な雰囲気にいつまでもなじめない自分を良しとしていることも要因でした。
担任からは勉学に身が入っていないことを責められても「俺の人生です。つまらない勉強だけに時間を使うのはもったいない」と
憎まれ口をたたくので放置プレイをされていましたし。進路指導でなく進学指導しかしない教師は逆に軽蔑していました。
アイドルの彼女は、そんな自分を時折、励ましてくれていました。トレーニングしていると、どこからとも無くやってきて「余裕やね、やれば出来るんだから、ちゃんとやるんやで」と小言を言いにきたり、試合で痛めた胸骨を包帯で巻いている時は
背中をさすってくれました。
「お前あほか、全然、そこ関係ないねんけど」
「えー?ごめん。どうしたらいいの?」
「胸の骨やで どうしようもないやん」「ほっといたら治るで」
「じゃあ、なんか飲み物欲しい?」
「いらんし」

なんと味気ない私でしょうか。当時に戻って殴ってやりたくなりますね。

受験シーズンが近づくにつれ、アイドルとの会話も減り、気がつくとお互いの進路は決定し
なんとなく報告しあいました。
「おめでとうね」
「お、おまえもな」
「でも、東京の大学選んだんでしょ」
「そうや」
「大阪、きらいなん?」
「いや別に」
「東京に憧れてんの?」
「うるさいのう。マジに言うとな、その大学がたぶん、一番の近道なだけやし」
「そうなん そういう道に進みたいって言うのは聞いてたけど、大阪にも同じようなのがあるのに」
「なんで早よ、言ってくれへんの_?」
「別にええやん、おれは自分の目標があれば、それに一直線なんは知ってるやん」

「そうやけど、寂しなるね・・・」
「いや、まあなんとかなるもんやで」
「他の人は関西の大学ばっかりやし、あんただけやで」
「そこがええんやん、一人大阪から離脱やで」

「いつ大阪離れんの?」
「3月の半ばかなあ 寮の契約やら引越しの準備やらで」
「決まったら教えてな」
「いやや。そんなん、なんか照れるしなあ」「なんか皆んなそう言うねん」
「恥ずかしいっちゅうねん」「おれは一人で行くっちゅうねん」
「ええか、見送りなんかいらんからな」


本当は見送って欲しいけれどアイドルと付き合ってもいないし、告白するつもりも無かった私には出発の日時を告げる機会を
放棄しました。青春やねー。片思いの子を想いこそすれ、その理由で進路を決める発想もなかったのでした。そうとも知らずに。
自分の目標や希望にはまっすぐな私でしたし、今もなお、そういうところは変わりありません。

出発の当日、中学時代の友人や高校時代の友人、後輩たちがぞろぞろ。。
新大阪駅の新幹線のホームに大勢が詰め掛けていました。
すごく照れて気恥ずかしかったのを覚えています。
さよならの定刻はあっという間に来て、私は大阪を後にしました・・・。ぽっかりと開いた穴には気づかない振り。

東京での新生活は何もかもが新鮮で 東京のきらびやかな学生生活を謳歌する私がいました。
GWのある日、一通の手紙が届きました。
そこにはこう書かれていました。

こうちゃんへ

こうちゃん。元気にしていますか
早いもので、こうちゃんが大阪を去ってからもう1月以上たちます。
東京の水は合いますか。大阪の食べ物が恋しいんじゃないですか?
こうちゃんのことだからきっと、すぐに友達もできて
自分で面白いこともすぐ見つけて、可愛い彼女もすぐにできるだろうね。

高校時代は私にとっても、こうちゃんにとっても貴重な思い出だよね。
こうちゃんが山の坂道を駆け上っては、汗だくになってトレーニングしているのを
テニスをしながらよく見ていました。逆三角なこうちゃんは本当は女子にすごく人気があったんだよ。
知らなかったでしょう。みんなマキに遠慮してたんだよ。

マキに頼まれたとはいえ、嫌な思いもさせてごめんね。
マキと付き合うって聞いたときは、ちょっとヤキモチ焼いたんだよ、本当はね。

黙って作業してると怖い顔。男子も女子も近寄りがたい雰囲気だねっていうけれど、私にはそう見えなかったよ。
私の様子に合わせてボケてくれたり、たくさん笑わせてくれたよね。
こうと決めたら、なりふり構わず 先生が止めるのも聞かずにまっすぐ行ってしまう頑固なこうちゃん。
器用で難しいこともでも、なんでもやってしまうこうちゃん。設営班ではよく助けてもらったね。
自由で気ままで、マイペースなこうちゃんだけどいつも優しかったね。
人が困っているとき、何気なく助けてくれているこうちゃんだったね。知ってたよ。
自慢だったよ。私がこうちゃんについては一番、親しくて知っているんだよって。
でもマキのことで叱られてからは誰に聞かれても、本人に聞いてって答えてたんだよ。

そんなこうちゃんだから、勉強も大学も、きっと就職も全部、自分で決めて、遠くに行ってしまえるんだね。
ずっと大人だなって思ってたよ。それがこうちゃんの強さだね。

私も魅かれたそんなこうちゃんだから、きっと大丈夫。なにがあってもきっと大丈夫。
元気で、なんて心配する必要も無いくらい、なんだってできてしまうんだろうね。
心配なのは、大事なことを一人で決めてしまう前に、信頼する人には相談ぐらいできるようになってね。
あと、お医者さんに言われたことはちゃんと守ってね。無茶はしないでね。
「人の幸せを祈る、究極の一念は、祈ること」って言います。
私は祈ってる。こうちゃんの幸せを祈っています。


私もがんばる。語学を学んできっと教師になります。こうちゃんみたいに強くなれないけれど、
みんなに助けてもらいながら、がんばるよ。

たまには、みんなのこと思い出してよ。同窓会ぐらいは顔出してよね。

またいつか、会おうね。                   真由美




焼けてところどころ茶色に変色した手紙は、秘密の場所に隠してあり、思い出して引っ張り出してきました。

手紙を読んで鼻が痛いです。今の年齢になって初めて気づくこと、読み取れることもあります。
逃した魚は大きいなんて言うけれど、確かにそうかもしれませんね。
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だってこんな感じだったよ、アイドルさん。そりゃもう、飛びぬけて美人さん。

これを読んで、学生だった私は、確か「好きやったら、はよ言ってくれよ」「もう遅いわ!」とつぶやいていました。
私は幼過ぎましたし、彼女は自分の気持ちを抑えていたでしょうしね。彼女を追いかけるほど経済的な余裕もなかったですし。
大学3年の時、一度、同窓会?らしきものに行った時に彼女と会いました。
27才ぐらいの頃にも再会をしています。

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でも恋人同士になることはありませんでした。少々からかって笑いあっただけです。
あの手紙についてや、お互いが両想いだったことにも触れることもなかったです。
なぜ? それはわかりません。一言言えば、違う人生になっていた可能性もあったことでしょう。
結果的に結ぶことは無かったとしか言えません。その時々の心のタイミングは合わなかったということでしょうか。
結ばれぬまま、いつしか解けて行った淡い想い。
だけど多分、きっと、お互いが相手の幸せを祈っているんでしょうね。
とそう思っておきましょう。最低限、思い出したときぐらいは。。
それが良い思い出というやつですな。


けれど高校生のアイドルが見ていた私の本質は、今とそれほど変わりありません。17才の自分と50間近のオッサンが
本質的にそう変化無く生きていることに唖然とします。
社会をそれなりに知り、専門的な経験や技術をそれなりに身に付けた意外は、あんまり進歩していないかもですね。
老成し、後輩思いになったことや自分勝手さが若干、丸みを帯びたぐらいでしょうか。

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斉藤由貴つながりで思い出した、そんな小さな青春時代の1ページ。

薄くピンク色に色づいた長野方面の山々と空。車窓を眺めながら
クーラーの効きすぎで鼻水が止まらないおっさんのノスタルジーを
盛り上げてくれた夕陽


ありがとう。
あなたと あなたと あなた方が

自分という人間を支え、自分という人間が開花する。
いくつになっても新しい自分の発見がある。
ほんの小さなことだけれど

開花した自分が
あなたと あなたと あなた方へ
感謝の思いと 愛情をもって
精一杯、生きてきた証を示す

ブログに綴る生易しい夢物語は現実には少なく
無言の厳しい叱責を感じさせることも多々あるかもしれないけれど
その存在を脅威に感じることもあるかもしれないけれど

引退するその時まで
時に嫌われようと

その意味を10年後に理解できようとできまいと
少しだけ役立つように
がんばってるよ。
気がつく人に向けてね。
それがきっと今の私の使命だから

強い意志と行動で
眩しいほどに輝きながら
生命を燃焼させなさい。

人生とは、その日々の、その瞬間の
軌跡に過ぎないのだから
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[ 2016/08/11 23:20 ] SUNTORY OLD | TB(0) | CM(0)

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